症状から知る2026-03-13Carelogy編集部
猫の多飲多尿:腎臓病・糖尿病・甲状腺の見分け方と検査
猫が水をたくさん飲む・おしっこが多い原因を徹底解説。腎臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症の鑑別ポイント、必要な検査、費用を獣医師監修で紹介。
結論:猫の飲水量が1日60ml/kg以上なら病気のサイン
猫が急に水を大量に飲むようになった場合、3大原因は腎臓病・糖尿病・甲状腺機能亢進症です。いずれも早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。
正常な飲水量の目安:
- ドライフード主体:体重1kgあたり40〜60ml/日
- ウェットフード主体:体重1kgあたり20〜30ml/日(フードに水分が含まれるため)
- 4kgの猫なら、ドライフードで160〜240ml/日が正常範囲
多飲の基準: 体重1kgあたり60ml/日を超えたら異常。100ml/kgを超えていたら重度の多飲です。
3つの疾患はいずれもシニア猫に多いですが、若い猫でも発症する可能性があります。「最近水をよく飲むな」と感じたら、まず飲水量を正確に測ってみましょう。
3大原因の症状比較と見分け方
| | 腎臓病(CKD) | 糖尿病(DM) | 甲状腺機能亢進症 |
|---|---|---|---|
| 好発年齢 | 7歳以上 | 7歳以上 | 8歳以上 |
| 飲水量 | 中〜重度に増加 | 重度に増加 | 中程度に増加 |
| 食欲 | 低下 | 増加(初期) | 著しく増加 |
| 体重 | 徐々に減少 | 食べても減少 | 食べても急速に減少 |
| 嘔吐 | 進行とともに増加 | 時々 | あり |
| 特徴的な症状 | 口臭(尿毒症臭) | 後ろ足の脱力 | 活動的になる、鳴く |
| 被毛 | ぼさぼさ | 乾燥 | ぼさぼさ・脱毛 |
見分けるヒント:
- 「食欲があるのに痩せる」 → 糖尿病か甲状腺機能亢進症を疑う
- 「食欲が落ちて痩せる」 → 腎臓病の可能性が高い
- 「異常に活発になった」 → 甲状腺機能亢進症の特徴(高齢猫が子猫のように活発に)
- 「後ろ足がふらつく」 → 糖尿病性ニューロパチー
⚠️ 注意: これらの疾患は併発することも珍しくありません。特に腎臓病と甲状腺機能亢進症の併発は高齢猫で頻繁に見られます。
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必要な検査と診断の流れ
ステップ1:基本検査(全猫に実施)
- 血液検査(生化学パネル):5,000〜10,000円
- BUN/クレアチニン → 腎機能評価
- 血糖値 → 糖尿病スクリーニング
- SDMA → 早期腎臓病マーカー(血液検査の読み方参照)
- 尿検査:3,000〜5,000円
- 尿比重 → 腎臓の濃縮能力を評価(1.035以下で異常疑い)
- 尿糖 → 糖尿病の確認
- 尿タンパク → 腎臓病の進行度評価
ステップ2:追加検査(基本検査の結果に応じて)
- 甲状腺ホルモン(T4):3,000〜5,000円 → 甲状腺機能亢進症の確認
- フルクトサミン:3,000〜5,000円 → 過去2〜3週間の平均血糖値(ストレス性高血糖との鑑別)
- 腹部エコー:5,000〜15,000円 → 腎臓のサイズ・形態、膵臓の状態確認
- 血圧測定:1,000〜3,000円 → 腎臓病・甲状腺機能亢進症で高血圧になる
検査費用の合計目安: 基本検査で10,000〜15,000円、追加検査込みで20,000〜40,000円。
7歳以上の猫は、症状がなくても年1回の血液検査と尿検査を強くおすすめします。
飲水量の正確な測り方と日常モニタリング
「最近よく飲んでいる気がする」だけでは獣医師は判断できません。数値で記録することが重要です。
飲水量の測り方:
1. 計量カップで水を測ってから水皿に入れる(例:300ml)
2. 24時間後に残量を測る(例:残り150ml → 飲水量150ml)
3. これを3日間繰り返して平均を出す
4. 体重で割る(150ml ÷ 4kg = 37.5ml/kg → 正常範囲)
正確に測るコツ:
- 蒸発を考慮して、同じ条件で「水を入れるが猫がアクセスできない」皿も置く
- 自動給水器を使っている場合は一時的に通常の皿に切り替える
- 多頭飼いの場合は1匹ずつ隔離して測る
- ウェットフードの水分量も考慮する(通常75〜80%が水分)
その他のモニタリングポイント:
- トイレの尿塊の大きさ・数を毎日確認
- 体重を週1回計る
- 食欲の変化を記録
- 嘔吐の頻度を記録
これらの情報を獣医師に伝えることで、診断精度が格段に上がります。
CatsMeで飲水量と体調変化を毎日記録
多飲多尿の管理は毎日の記録の継続がすべてです。CatsMeアプリで飲水量、体重、食欲の変化を一元管理しましょう。
CatsMeでできること:
- AI表情分析で脱水や体調不良を早期検出 — 腎臓病や糖尿病による脱水は表情に影響します
- 飲水量・体重・食欲の推移記録 — 数週間〜数ヶ月の変化をグラフで可視化。「いつから増えたか」が一目瞭然
- 症状チェッカー — 「多飲」「多尿」「体重減少」を入力して考えられる原因と緊急度を判定
- 獣医師への共有レポート — 飲水量の推移データ、体重変化、食欲の記録を獣医師にワンタップで共有
腎臓病も糖尿病も甲状腺機能亢進症も、長期的なモニタリングが治療成功の鍵です。毎日の記録があなたの愛猫の命を守ります。
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